igaigaの徒然読書ブログ

読んだ本の感想を気ままに書く読書ブログ。時々映画鑑賞。

「孤宿の人(再読)」 宮部みゆき



孤宿の人 宮部みゆき

北は瀬戸内海に面し、南は山々に囲まれた讃岐国・丸海藩。江戸から金比羅代参に連れ出された九歳のほうは、この地に捨て子同然置き去りにされた。幸いにも、藩医を勤める井上家に引き取られるが、今度はほうの面倒を見てくれた井上家の琴江が毒殺されてしまう。折しも、流罪となった幕府要人・加賀殿が丸海藩へ入領しようとしていた。やがて領内では、不審な毒死や謎めいた凶事が相次いだ。



大号泣本(TДT)


前に読んだのがこのブログに載ってないので13~15年位前に
読んだのかもしれません。


その時は会社で読んだのでいろいろヤバかった。
本当にしゃくりあげるレベルで泣いちゃうんです。
この本。
当時ヤバかったという記憶があったので3連休の今回、
自宅で読みました。


加賀様の優しさがわかるので、下巻になるとちょっとした
ことで泣けてくるんだけれど、もうラストになると
止まらない(TДT)
そのくらい、加賀様とほうの繋がりが心にきます。


阿呆の「呆」からとられた「ほう」という名前をつけられたほう。
しかし、加賀様と会い、手習いをしていくうちに、
示す方向を表す「方」
そして、ラストには「宝」という文字を与えてもらって・・・
うぅーーー(T_T)(T_T)(T_T)


時代物の評判がよい宮部さんですが、その中でもこの本は
評判がいいです。
涙腺崩壊しますが(笑)

「60%」 柴田祐紀



60% 柴田祐紀

容姿端麗、頭脳明晰のカリスマ極道・柴崎純也は、飲酒運転で人生を失った元銀行員・後藤喜一をスカウトし、マネーロンダリング専用の投資コンサルティング会社「60%」を立ち上げる。違法行為に気づくも、地下社会のしがらみのない生き方に惹かれていく後藤。柴崎が従来の反社会組織とは違う不思議なコミュニティを形成し、強い絆で勢力を拡大していく中、「60%」の存在意義にも大きな変化が訪れる。やがて来る絶体絶命の破滅…信ずるべきは誰なのか?ハミダシ者たちの苦悩の選択が始まる。



微妙・・・

帯を見ると「恩田陸 激推し!」なんて書いてある・・・
確かに興味のあるジャンルではあるものの、
物語の後半でいきなり視点が変わるっていうか、
工藤の物語になる。

なんで・・・???

そのせいか、後半に入り読んでても妙に落ち着かないっていうか。
中国マフィアに先を読まれてしまい、田臥組組長の怒りを買うことに
なった粕谷と高峰。
ロシアンルーレットを仕向けるあたりがやっぱりヤクザだよなと
思いました。
そのシーンはドキドキしました ^^

ただ、なんとなく作者の頭の中で出来あがった物語を
きちんと活字で起こしきれてないんじゃないかなという
印象もあって。

なーんか、理解しづらいところもありました。

「SRO neo」 富樫倫太郎



SROneo 富樫倫太郎

SROに配属された夏目悠太郎が目をつけたのは、未解決の連続殺人事件。かつての銀幕のスター・鳳翔ルリ子の恐るべき欲望が悲劇を巻き起こす。一方、三年前にテロを企てた大宇宙真理の光教団は力を取り戻しつつある。さらに、近藤房子に手ほどきを受けた石塚麻友が、非情な殺人鬼へと変貌しー。大人気シリーズ待望の新章が幕を開ける!



新シリーズです。
川久保が死んでしまって、沙織がSROをやめて、敵対する宗教団体の
教祖夫人になる!!

で、房子がフェイドアウトして、新九郎も部長になりSROから抜ける。
それでSROに加入したのが夏目(爆)
なんで??(笑)

しかし、ラッキーなのかご祝儀(?)なのか、今回は夏目の働きが
吉と出たようです。
新・殺人鬼(?)麻友ですが、彼女はまだ無差別というわけ
ではなく、自分や友人に害のある人を標的にしてます。
「まだまだ上手くできないな」と反省しつつ、殺すあたりが
さすが房子の後継者(笑)

ハリーはぶっ放すかと思ってたけれど、知能戦に持っていきまして。
なるほど・・・彼も少し成長したのかと思いましたが、
それを盗聴してた公安が尾形に取引を持ち掛ける。

しかし、あのくらい大したことないのでは。
と、ハリーは今まで何かあれば「仕方ない」と銃を撃ちまくってたので
それに比べると・・と思っちゃいます。

沙織もずっと登場しないわけではなくて、この先もSRO
関わってきそうなので、ぜひ目を覚まして戻ってきてほしいな。

映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら」を観ました。



あまり戦争映画得意ではなく、回避してたんだけれど、
監督が秋田の人で、それで地元の新聞に特集で載ってて。

そしたらダンナが興味をもち、ついでに言えば時間帯もあったので
これは見るしかないと思い出かけました。

結果的に泣いちゃいました。
(だから戦争モノはイヤなんだ 笑)

でも、ツッコミどころも満載でしたね(^^;)
映画を見たあとにツッコミどころを旦那と話をして
いつまでも尽きないっていうくらいありました。

わたしらが気になった箇所。
福原遥の左利き。

令和の今では別に左利きも個性だし、なんら問題もないですが
あの時代は多分許されなかったと思うのです。
わたしより年上の左利きはほぼ右で食事をします。
なのに、鶴さんや彰が百合の食事シーン(左で食べる)を見ても
スルー。
鶴さんくらいだったら「百合ちゃん、右で食べようか」と言うんじゃないかな
なんて思ったんだけれど。
だったら、最初から右利きの役者さんを使えば??と思ったんですけどね。


で、空襲があり、百合が「鶴さんが心配で・・」と火の中に飛び込み
柱が落ちてきて危うく死にかけました。
その後、ピンピンしている百合にも「?」でしたが、
鶴さんの食堂がその後も普通にあったのには「???」でした。
百合よ・・・YOUは何しに・・・?と思ったのはわたしだけではなかった。


あと、彰の秋田県民設定。
当時の東北人というのは訛がキツくて、戦争時には上官からの
いじめの対象になり、東北人は東北人だけで組まされていたようです。
まぁ早稲田の学生ってことなので、訛を矯正したのであればオッケーですが。


あと、令和の時代にまで残っていた手紙がめっちゃ綺麗だったこと(笑)
綺麗すぎないか??


なんていろいろと突っ込みましたが、特攻隊というのがあり、若くして亡くなった
人がたくさんいたというのも事実で・・・
それを思うとつらいよなぁー。と悲しくなります。
特攻に志願したとみんな言ってましたが、当時の日本が志願という名の
強制だったというのは、今生きていると気づきます。悲しいです。

「シャルロットのアルバイト」 近藤史恵



シャルロットのアルバイト 近藤史恵

シャルロットは七歳の雌のジャーマンシェパード。お利口だけれど、普段はのんきな元警察犬。彼女と一緒にいると、いろんな事件に遭遇する。向かいの家には隠されたもう一人がいる?偶然関わることとなったドッグスクールの不穏な噂とは?それでも、シャルロットと出会えて本当に良かった。謎に惑い、犬と暮らす喜びに満ちた、極上のコージーミステリー!

目次
シャルロットと迷子の王子/シャルロットと謎のお向かいさん/シャルロットと紛失した迷子札/シャルロットのアルバイト/天使で悪魔とシャルロット/家族



シャルロット第二弾。
読んでて、飼い主さんはラッキーだよなと。
元警察犬でしつけが出来上がっている状態で飼えるんだもんね。
羨ましいっていうか、ズルいっていうか。

だからこそ、3か月の子犬を一時的に面倒見ることになったら
子犬のすざまじさを目の当たりにすることになった2人と1匹(シャルロット)。
まぁそういうのは犬でも人でも一緒だと思うけれど。

しかし、近藤さんの本なのでそこは「犬かわいい」だけではなくて、
それに関わる人間の悪意とかね。
そういうのがメインでした。

今はどんな犬でも室内犬なんですかね。
シャルロットももちろんそうですし、時代だなと思いますが。
「天使で悪魔とシャルロット」の自分勝手な兄弟が印象に
残りました。全くの無自覚ってこういうことなのかと。

なんだかなぁーと多少モヤっとしたまま読了(笑)

「スカーレット・レター」 五十嵐貴久



スカーレット・レター 五十嵐貴久

文芸編集者の春川澄香は、新人作家の山科和美と打ち合わせをするため岩手県に向かった。半日かけてやっとたどり着き、温泉宿の部屋で一息ついていると赤い封筒が目に入る。中に入っていた便箋を読むと歓迎の言葉が綴られていた。その時、窓に何かがぶつかる音が。おそるおそる確認してみるとカラスがぶつかり、血を流していた。それをきっかけとするように老人の幻影が現れ、何かを訴えようとしてきたのだ。和美の友人の不審死、ベストセラー作家の失踪…。全ての真相が暴かれた時、澄香が町を訪れた本当の理由が明らかになる!



元・出版社勤務の作家さんなので、出版社の裏側みたいなところも読めて面白かったです。

しかし、肝心の話が・・・
途中までは面白く読んでたのですが、
後半っていうか、ラストに近づくにつれて、
普通は盛り上がっていくところ、違和感のオンパレードで
「???」と思ったまま終わった。

「ホラーだし」と言われるとそれまでだけれど、
ホラーで片づけていいものではないと思うレベルの違和感。

一番の違和感はお父さんだよね。
なんでいきなりあんなにしっかり??
なんで???

違和感はさておき、最初にも書きましたが、
編集者と作家の攻防というのはなかなか読んでて
面白いものがあります。
あれはほとんど実話なのかな。
締め切りが近づくと親や親族を殺す作家(笑)
「母が死にまして」とか(^-^;)

それを受け流せるのがいい編集者さんなんでしょうね。

「Q」 呉勝浩



 呉勝浩

おまえは輝け。太陽が嫉妬するくらい。すべてを魅了する天才・キュウのため、血の繋がらない姉が犯した罪とは。



こういうの好きです(*´∀`*)
また辞書みたいな本でしたが、面白かったなぁ。

シングルマザーと結婚しては、離婚を繰り返す町谷重和。
その都度子供を引き取るので、ロクもハチもキュウも血がつながっていない。

3人が3人とも折り合いをつけて生きていくなか、
一番不器用にしか生きられなかったのがハチこと亜八(あや)で・・・
キュウ=侑九(たすく)と本当はとても仲良しだったのに、
途中で仲たがいしてしまい、姉のロク=睦深(むつみ)とも
関わらないことに。

前科もちであるハチは仕事も選べず、今は清掃会社で
まじめに働く日々ながら、一癖もある中年のおじさんに
嫌味を言われ、イライラもしつつそれでもこらえている姿に
ほっとしたり。

昔からの知り合いの有吉がいつの間にかご飯作ってくれる
存在になり、なんかそこら辺はいいなぁーと。

しかし、キュウがピンチの時は仲たがいしても何をしても
駆けつけたくなるっていうのは、やっぱり血はつながらなくとも
姉であるなぁーと。

まぁロクにとっても、一番はキュウであり、ハチは邪魔だったのかも
しれない。そこら辺は女の怖さみたいなのを感じました。
7年前の事件…特にオデッセイの謎は結局どうなったのか。
ハッキリとはわかってない??

いろいろと思うところはあるけれど、世界観が好きだったので満足してます。

「いまこそガーシュウィン」 中山七里



いまこそガーシュウィン 中山七里

アメリカで指折りのピアニスト、エドワードは、大統領選挙の影響で人種差別が激化し、変貌しつつある国を憂い、音楽で何かできないか模索していた。そこで、3カ月後に予定しているカーネギーホールでのコンサートで、黒人音楽を愛した作曲家、ジョージ・ガーシュウィンの名曲「ラプソディ・イン・ブルー」を弾くことを思い立つ。しかし、マネージャーがガーシュウィンでは客を呼べないと反対したため、ショパン・コンクール中に演奏で人命を救い、一躍有名になった男、岬洋介との共演を取り付けることにした。一方、新大統領の暗殺計画を進めていた“愛国者”は、依頼主の男から思わぬ提案をされー。音楽の殿堂、カーネギーホールで流れるのは、憎しみ合う血か、感動の涙か。



モデルが明らかに某ドナルド氏(笑)

アメリカ特有の白人と黒人の争い。
そんな中、岬洋介とコラボすることになったエドワード。

・・・でも、ずーっと人種問題メインで進んでたなぁ。
大統領暗殺の話とかもあったけれど、なんというか・・・
個人的にはあまり面白いと思わなかった。

クラシック音楽は無知なのでわからないのですが、
よく耳にはしているんだよね。
タイトルと結びつかないだけで(笑)

小澤征爾さんが亡くなりまして、その時に「G線上のアリア」が流れていた。
「あ・・・G線上のアリアってこの曲か!」となります。
まぁ、そのレベル。

なので、今回のガーシュウィンもどんな曲なのかは全くわからないので
いつか聞くことがあるのかな。と思ってます。

岬洋介がだんだんと超人扱いになっている気がしますが、
彼の耳は大丈夫なのかどうなのか。
そっちの話も進めてもらいたい。
いつの間にか完治しているってことではないよね???

「絡新婦の糸」 中山七里



絡新婦の糸 中山七里

ネット界随一の情報屋“市民調査室”。食レポから芸能ゴシップ、政財界の不祥事まで、幅広く“有益”な情報を発信して、熱狂的なフォロワーを獲得していた。だが、ある日を境に、その投稿にフェイクが混ざり始め、ネットリンチを扇動するように。サイバー犯罪対策課・延藤は、必死に捜査を進め、その足取りを追っていくのだが、ついに現実世界で死者が出るー。



これは、最近のネット上でよくある話です。
SNSで本当かどうかというのを確かめもしないで
安易にRTしたり、コメントしたり。
それによって、本当であったらまだしも、100%のデマの場合もある。

・・・あるんだよなぁー。

それが怖いので、SNSは慎重にならないといけないんだけれど。
今は簡単にその人が特定されます。
前回読んだ「四日間家族」でもそうだけれど、
個人を確定されるのは本当に簡単。

SNSをやっている人の、無知の正義感というべきか。
その人は正義に乗っ取ってやっているんだろうけれど、
その情報がリアルか嘘かまではわかってない。
だから怖いのです。

裏で捜査している人がいるというのがこの本。

「市民調査室」というアカウントで情報を操作し、
結局何がしたかったかというと、金が欲しかったらしい。

犯人は延藤の近くにいる人だろうと思ってました。
じゃないと、話が終わらない。
ポッと出の人が犯人と言われても読者は納得しないので(笑)

「ぼくらはアン」 伊兼源太郎



ぼくらはアン 伊兼源太郎

複雑な境遇にある子どもたちの大切な存在を奪った殺人事件。十数年後、彼らの一人が失踪した。二つの事件を繋ぐものとはー。警察・検察小説で活躍する著者がいま心から書きたかった物語。



これは好きですねー。
面白かったです。

タイトルの「アン」って赤毛のアンからとったかと思いきや、

「アンアイデンティーファインド」→身元不明の、国籍不明の、正体不明の

という意味で、この本に登場している彼らにピッタリの言葉です。
4人のうちの3人が無戸籍。
元々は5人のうちの4人だったけれど、1人が死んでしまって、
残り4人になるわけだけど。

1人は戸籍はあるものの、やくざの息子ということで
周りに馴染めず、諒佑や美子、マヨンチットと一緒にいるようになります。

諒佑たちの母親がとてもユーモアがある人で。
「母上」と呼んでほしい。といい、それ以外にもどこか口調が
時代劇。

かたじけない。
くるしゅうない。

こんな親子関係はよいなと思っていつつも、子供に戸籍を作って
あげられないのは、元の暴力夫から逃げるため。

とにかく4人の結びつきが強力で。
読んでてどんなラストになるんだろうと思い読みましたが、
最後に彼を送り出すシーンが、それこそ4人の絆みたいなのを
感じて面白くもあり、じーんときたりもあり。

いい本でしたね。
よかった。